2025年は、東京23区の中古マンションの平均価格が過去最高の1億円を超えるなど、不動産市場の高値基調が一段と鮮明になった年となりました。
新築住宅の供給減や建築コストの上昇、円安などを背景に、中古住宅への需要は引き続き底堅く推移していますが、金利上昇など需要の減退につながりかねない懸念材料もあります。2026年度の不動産市場はどうなるのでしょうか?
金利上昇局面でも価格が下がらない理由

2024年に日本銀行がマイナス金利政策を解除して以降、複数回の利上げにより、住宅ローン金利は上昇傾向にあります。2025年末にも政策金利が引き上げられ、現在も利上げの機運は高まっていることから、2026年も一定の金利上昇があるものと見られます。
原則的に、住宅ローン金利の上昇は、不動産の購買意欲を下げます。それにもかかわらず不動産価格が上昇傾向にある理由としては、新築住宅の著しい高騰や供給数の減少、依然として低水準といえる変動型の住宅ローン金利、住宅ローンの返済期間の長期化、円安によるインバウンド需要の拡大などが挙げられます。2026年も不動産価格に影響するこれらの要因は、継続する見通しです。
家賃上昇が持ち家の需要を一層高める可能性も
2025年は、家賃の顕著な上昇が見られた1年でもありました。単身者向けのマンションの賃料は、2025年11月までに東京23区が18ヶ月連続、大阪市が16ヶ月連続で過去最高値を更新。カップル向けやファミリー向けの賃貸住宅の家賃も、主要都市を中心に前年同月比10%前後上昇しています。
賃料の上昇、そして金利の上昇も進行していることから、昨今は相対的に「今、持ち家を購入してしまったほうが得」という意識が広がっているものと考えられます。
家賃の上昇は、賃貸借契約の更新時や新規契約時に反映されるのが一般的であるため、不動産価格の上昇に対して2〜3年程度のタイムラグが生じる傾向があります。これまで不動産価格は継続的に上昇してきたことから、2026年も賃料の上昇圧力は続く可能性が高く、持ち家志向を下支えする要因の一つとなりそうです。
価格調整局面に入っているエリアも
首都圏や近畿圏の中古住宅は、平均価格ベースではいまだ上昇傾向にありますが、首都圏では東京23区や、近畿圏では大阪市が価格上昇を牽引している構図です。他県や交通利便性が低いエリアでは、すでに価格調整局面に入りつつある地域も見られます。
金利上昇の影響の出方は、物件の価格帯や購入層の年収によって異なります。好立地の物件は、富裕層や国内外の投資家など、金利以上に資産性や流動性を重視する層の需要が依然として旺盛なため、2026年も金利上昇の影響は限定的と見られます。
一方、住宅ローン比率が高いと考えられる郊外や駅から遠いエリアでは、金利上昇が購買意欲を抑制し、価格調整圧力が一層強まる可能性があります。
2026年は不動産の「二極化」が進む
2026年は、不動産の二極化がさらに進む可能性があります。こうした局面では、市場全体の動きだけでなく、ご自身の不動産がどのように評価されるのかを把握しておくことが大切です。まずは査定を行い、今の資産価値を確認してみてはいかがでしょうか。







